政府が閣議決定を目指すエネルギー基本計画で、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の実用化に向けた研究計画を見直す方針を盛り込むよう与党内で検討していることが7日、分かった。トラブル続きで実用化のめどが立っていないためで、高レベル放射性廃棄物の量などを減らす「減容化」の研究に転用する案が浮上しており、策定中の基本計画の政府案に影響を与えそうだ。
もんじゅは、原発の使用済み核燃料を再処理したプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を用いて、発電しながら消費した以上の核燃料を生み出すとされる。使用済み核燃料を再処理して再び原発で使えるようにする「核燃料サイクル」の中核施設だが、トラブル続きで実質的な稼働期間が極めて短い上、大量の機器の点検漏れで原子力規制委員会から無期限の運転停止を命じられている。