この魅力的な市場を狙って日系企業も動き出している。12年にはユニクロを展開するファーストリテイリングが、フィリピン最大の小売企業「SM Retail」と合弁企業を設立、メトロ・マニラにあるアジア最大級のショッピングモール「モール・オブ・アジア」に1号店を出店した。コンビニエンスストアの分野では、セブン-イレブンや、ミニストップ、ファミリーマートなどが出店スピードを加速させている。外食の分野でも、ワタミや牛角などが相次いで店舗展開に乗り出した。
フィリピンは、50年にはASEANで最も経済力のある国になるとの予測もある。英金融大手HSBCの予測によると、フィリピンのGDPは50年に約1兆7000億ドルに達し、インドネシアの約1兆5000億ドルやマレーシアの約1兆2000億ドルを超えるという。
現在、フィリピンのGDPはASEANの中で第4位。1人当たりGDPは第5位だが、消費市場は着実に拡大している。今後、さらなる成長が見込まれるフィリピン市場から目が離せない。
◇
【プロフィル】森辺一樹
もりべ・かずき 海外販路構築のスペシャリスト。10年以上にわたり1000社以上の海外展開の支援実績を持つ。アジア新興国市場の販路構築が専門。海外市場開拓コンサルタントの第一人者として活躍中。“アジアで売る”ためのノウハウをネットラジオで無料配信中!
www.spyderagent.com/podcast
◇
>>森辺氏のツイッターは @kazukimoribe