世界第2の石油消費国となった中国。原油価格決定への発言権を得るためにも自国内に先物市場を構築したい考えだ(中国新聞社)【拡大】
中国が年内にも原油先物の取引を開始する見込みだ。中国証券監督管理委員会(証監会)の承認が必要となるため、「具体的な取引開始時期はまだ確定していない」(上海先物取引所の渉外担当者)が、上海市金融服務弁公室の鄭楊主任によれば、すでに上海先物取引所(SHFE)が上海自由貿易試験区内に国際エネルギー資源取引センターを設立しており、原油先物上場の準備もほぼ完了したという。
◆世界最大の輸入国
着々と進む原油先物市場の構築。狙いは原油価格に対する発言力の向上だ。中国は米国に次ぐ世界第2の石油消費国であると同時に、世界最大の原油輸入国である。2003年には原油輸入量が2億8200万トンに達し、対外依存度も57.4%まで拡大した。
一方、原油価格の主な指標となっているのは、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引されているウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の先物価格とICEフューチャーズ・ヨーロッパで取引されている北海ブレント原油の先物価格、そしてシンガポール取引所(SGX)のドバイ原油のスポット価格。中国は原油の価格形成に何の影響力も持っていない。このため、原油価格の変動が中国経済や関連業界に甚大な影響を与えるのだ。
ある業界関係者の試算では、国際原油市場の原油価格が1バレル当たり1ドル(約103.91円)上昇すると、中国の原油輸入額は年間で130億元(約2174億9000万円)も増加するという。
しかし、「国内に原油の先物市場ができれば、原油の価格決定に対し一定の発言権を得ることができる」(卓創資訊のアナリスト、高健氏)。原油は現物価格も先物価格の影響を受けるからだ。