日米会談後、共同記者会見する安倍首相とオバマ米大統領=4月24日午後、東京・元赤坂の迎賓館【拡大】
TPP参加を通じて、農業の生産性を高め、海外との競争に勝てる産業とするのが本道であって、食糧安全保障の観点から存続させるべき農家には補助金で対応すればよいと考えます。
現在、焦点となっている牛・豚肉の関税引き下げについても、生産者保護の立場からの議論が先行しています。しかし消費者サイドに立てば、安い食品が入ってくるのはありがたい話です。
TPP交渉における対立で日米間に溝が生ずるようなことになれば、オバマ政権が日本との関係を見切り、より一層対中融和へと傾く恐れなしとも言えません。国益を見据え、譲歩すべきは譲歩し、安倍政権には交渉の早期妥結を望むものです。
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【プロフィル】釈量子
しゃく・りょうこ 1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。大手家庭紙メーカー勤務を経て、94年、宗教法人幸福の科学に入局。常務理事などを歴任。幸福実現党に入党後、女性局長などを経て、2013年7月より現職。