高画質なHD(ハイビジョン)のネット動画などの海賊版配信に関する著作権侵害事件の裁判で、北京市海淀区人民法院(裁判所)は今月中旬、被告らに対し有罪判決を下した。この事件は、中国国内初のHD作品に関する著作権侵害事件として立件されていた。
この事件は、高画質動画ポータルサイト「思路網」が2013年5月、著作権侵害の疑いで北京市当局の調査を受け、経営責任者らが逮捕・起訴されたもの。思路網はインターネットで海賊版のHD動画やゲーム、音楽作品配信を行っていたとされる。
同区人民法院で15日に行われた判決公判で、思路網の運営会社の元総裁、周志全被告は著作権侵害罪で懲役5年ならびに罰金100万元(約1628万円)、また寇宇傑被告ら6人には同罪で懲役1~3年ならびに罰金2万~25万元が言い渡された。
検察によると、周志全被告は08年8月、北京心田一品科技を設立し、思路網の運営を開始。著作権者の許可を得ずに大量の動画や音楽などの作品をネット上にアップロードし、2万6000人余りの会員がダウンロード可能な状態にしたという。
また寇宇傑被告は12年5月~13年4月の間、著作権者の許可を得ずに映画をディスクメディアにコピーし、販売していたという。(法制日報=中国新聞社)