防衛省は17日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古への移設作業に向け、辺野古沖で海底ボーリング調査に使う台船を設置し、調査活動に着手した。準備が整い次第、地盤の強度や地質を調べるために海底の掘削を開始。普天間飛行場の代替施設建設に向けた海上作業が本格化した。調査の履行期限は11月30日。
この日はクレーン車で台船を海に浮かべ、調査地点まで曳航(えいこう)した後、固定のための支柱4本を海底に下ろした。移設反対派は海上抗議活動のため、作業現場近くまで複数の小型船を出したが、海上保安庁のボートなどに行く手を阻まれた。
調査は米軍や工事用船舶以外の航行を禁止した臨時制限区域内の16カ所で実施。当初は21カ所で調査予定だったが、「効率的な調査」のためとして変更した。臨時制限区域はブイやフロートで明示されており、立ち入れば日米地位協定に伴う刑事特別法の処罰対象となる。