7~9月期GDPが市場予想を下回り、日経平均株価の終値は1万7000円台を割り込んだ=17日、東京都中央区【拡大】
週明け17日の東京株式市場の日経平均株価は5営業日ぶりに急反落した。7~9月期の実質国内総生産(GDP)速報値が事前の市場予想を大きく下回ったことで、景気の先行き不安が強まり、幅広い業種が売られた。日経平均の終値は前週末比517円3銭安の1万6973円80銭と、1週間ぶりに1万7000円を割り込むとともに、今年2番目の下げ幅を記録した。
東京外国為替市場では、円相場が乱高下した。GDP速報の発表後に円売りが加速し、約7年1カ月ぶりに一時1ドル=117円台をつけた。その後は「株価下落のリスク回避で安全資産とされる円を買い戻す動きが強まった」(大和証券の今泉光雄チーフ為替ストラテジスト)ことで、115円台に上昇。午後5時現在は前週末比35銭円高ドル安の115円94~95銭。
株価の見通しについて、大手企業を中心とした堅調な企業業績や政府の景気対策への期待もあり、下落は限定的との見方が多い。野村証券の柚木純ストラテジストは「利益確定売りの側面が大きく、株価の下落は一時的」と分析している。