フィリピンで飲料最大手の米コカ・コーラが事業を拡大する。現地販売を手掛けるコカ・コーラ・フェムサは、9500万ドル(約112億円)を投じてルソン島中部ラグナ州カンルーバンにある生産施設を拡張した。さらに来年は、フィリピン事業に5億ドルを投じる。現地紙インクワイアラーなどが報じた。
同生産施設は拡張に伴い、世界最速で瓶詰ができる設備を導入するなどして、年産能力を1億7000万ケースから2億6500万ケースに引き上げた。5億ドルの追加投資は、南部ミンダナオ島や中部ビサヤ諸島での配送網整備などに充て、地方部での販売強化に乗り出す方針だ。
同社幹部は、フィリピンは1人当たりの清涼飲料消費量が東南アジアで最も多いと指摘。生産体制の増強に加え、「コカ・コーラ」ブランドの農村部での浸透に注力し、市場拡大を図るとしている。