財務省が8日発表した10月の国際収支速報は、経常収支が8334億円の黒字となった。7月から4カ月連続で黒字となり、前年10月の赤字から黒字転化した。旅行などのサービス収支と貿易収支がともに改善した。
10月の経常収支全体は前年10月より9878億円増えて、8334億円の黒字に転化した。
内訳は、「貿易・サービス収支」が9831億円の赤字。赤字額は前年同月より4482億円縮小した。
貿易収支とサービス収支がともに赤字幅を縮小した。貿易収支は7666億円の赤字だが、赤字幅は1555億円縮小した。
うち輸出は6兆5669億円で11.2%増、6615億円増えた。通信機や航空機などの輸出が好調で、輸入の伸びを上回った。輸入は7兆3335億円と5060億円増え、7.4%増。原油安により原油の輸入が10.8%減で1309億円減少した。
一方のサービス収支は2165億円の赤字。赤字幅は2927億円縮小した。知的財産権等使用料の黒字幅が拡大し、旅行収支も黒字転化した。
また投資や海外子会社からの配当など「第一次所得収支」は2兆186億円の黒字。黒字幅が6578億円拡大し、経常収支全体を支えた。第二次所得収支は2021億円の赤字。