「輸出頼み」の構造変化 平成26年経常黒字最少2.6兆円

2015.2.9 21:12

 通年ベースの黒字額が過去最少となった平成26年の経常収支は、日本経済の構造変化を浮き彫りにした。円安での輸出増加が難しくなった一方、海外投資や知的財産権などから得られる収支は拡大しており、政府は今後、変化への対応を一層迫られそうだ。

 経常収支の黒字額を縮小させた元凶は、過去最大となった貿易赤字だ。近年、製造業などが生産拠点を海外に移す動きが進み、円安効果が期待された輸出が低迷した。半面、輸入は4月の消費税増税に伴う駆け込み需要で輸入品の消費が伸びたほか、原子力発電所の長期停止に伴い、原油や液化天然ガス(LNG)など火力発電所用の燃料輸入が高止まりした。

 一方で、円安は黒字も生み出している。企業が海外投資を増やした結果、利子や配当益などの所得収支が円換算ベースで増加。過去最大の黒字額となるなど、新たな稼ぎ頭に成長してきた。

 円安は訪日外国人数も増やし、サービス収支のうち「旅行収支」は赤字幅が過去最少に縮小。「知的財産権等使用料」も過去最大の黒字で、貿易収支の赤字分をカバーしている。

 最近は原油安や国内生産回帰の動きも重なり、貿易赤字は緩和傾向にある。だが、アベノミクスを日本経済の効果的な成長につなげるには、構造変化に合わせた対応が不可欠。政府は企業の競争力強化をうたった成長戦略を一層進め、輸出増に頼らない収益構造を確立する必要がある。(佐久間修志)

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