【高論卓説】円安効果剥落すれば頭打ちの可能性も 磯山友幸 (1/2ページ)

2015.2.19 05:00

 本格的な春の観光シーズンがやってくる。桜花絢爛(けんらん)、日本を代表する風景を一目見ようと世界中から観光客が押しかける。アベノミクスによる円安も手伝って、この時期に日本を訪れる外国人客の数は今年も過去最高を記録しそう。主要な観光地の旅館・ホテルはすでに満室のところが多い。

 日本政府観光局(JNTO)の集計によると、昨年1年間の訪日外国人客数は1341万人と前の年に比べて29%も増え、過去最高だった。前年に初めて1000万人を超えたばかりだから、ものすごいペースである。

 外国人客が日本国内で落とすおカネもバカにならない。昨年は初めて2兆円を突破した。旅行者の大きなお目当ては買い物。大都市の百貨店やアウトレットなどで多くの外国人客を目にするケースが増えた。

 旅行者による消費は経済の末端に恩恵が届きやすい。輸出産業がもうかっても、それが従業員の給与や下請けからの購買代金の上昇に結び付くにはかなりの時間がかかる。それに比べて旅行者は全国各地に足を運び、零細な飲食店やお土産物店などにおカネを落とす。外国人客の急増による消費増はアベノミクスで最大の効果と言えるだろう。地方創生でも観光客をどう取り込むかというのが大きな柱になっている。

 政府は訪日外国人客を2020年までに2000万人、2030年には3000万人にする方針を立てている。2020年には東京オリンピックも開かれるので、目標達成は一見簡単そうだが、本当に今のペースでの増加が続くのか。

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