財務省は4日、偽ブランド品など知的財産権を侵害する物品の輸入差し止め件数が2014年に3万2060件と前年比14.0%増加したと発表した。3年連続で過去最高を更新し、初めて3万件を超えた。電気製品や身辺細貨類、コンピューター関連製品などの差し止めが増えた。
差し止めた物品の数は89万5792点で42.6%増えた。同省は差し止めた物品が仮に正規品だった場合の総額は約180億円に上ると推計している。
品目別では物品数ベースで照明器具などの電気製品が2.7倍の3万4125点、イヤリングなどの身辺細貨類が82.7%増の3万5731点。
米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズXP」のサポートが昨年4月に終了した影響でソフトの差し止めも拡大し、コンピューター関連製品は79.2%増加した。
出荷国別では件数ベースで中国が全体の92.2%を占め、5年連続で9割を超えた。財務省は「中国の税関当局との連携を進め、差し止めを強化するが、消費者にも節度を持ってほしい」(関税局)としている。