中国調理協会が発表した調査研究報告によると、中国の4割近いレストランで食事用紙ナプキンの仕入れルートが固定されておらず、安全面に問題を抱えている実態が明らかになった。
同報告のデータでは、消費者の85%が「週に1回以上は外食する」、87.6%が「レストランで無料提供される紙ナプキンを使用する」と回答。一方、飲食企業責任者の39.7%が「非正規ルートから紙ナプキンを購入している」と答えており、安全性が疑われる結果となっている。
非正規ルートには、卸売市場やインターネットでの卸売り、自主ブランドなどがあり、監督・管理の難しさから安全面での問題が発生しやすいという実態がある。これらの商品の中には移染性のある蛍光剤や脱墨剤、ダイオキシン、重金属、大量の細菌などが含まれるものもあり、使用により皮膚アレルギーや呼吸器感染症、がんを引き起こすケースもあるという。
今回の調査では、7割近い飲食企業が紙ナプキンを無料提供していたが、このうち4割以上の企業が仕入れ先を決める際の優先事項として価格を1位に挙げており、衛生面での安全性は3位にとどまっていた。
この現状を受け、同協会は(1)安全性(2)科学技術の利用(3)環境への優しさ-といった3方面から取り組む安全行動指針を発表し、小南国、東来順など有名飲食企業25社をテスト企業に指定した。(北京晩報=中国新聞社)