東京・代々木の国立競技場の解体現場。2020年の東京五輪を前に建設現場などでの人手不足は深刻化、外国人の技能実習生への期待が高まる(AP)【拡大】
建設や農林水産、保健・介護などさまざまな業種で労働力不足が深刻化するなか、外国人労働者の受け入れを原則的に認めていない日本では、直面する問題を「技能実習制度」の拡充で対応しようとしている。日本で同制度の見直しが進む一方、送り出し国の側も日本からの技能習得の機会と位置付け、語学を含む事前研修を徹底する姿勢が強まっている。
◆工業化ノウハウ習得
同制度は、諸外国から低賃金による強制労働や監視・保護体制の欠如などで人権侵害につながる恐れがある-などと批判の声もある。このため、日本政府は同制度の適正な実施と実習生の保護に関する法案を提出、今国会での成立を図る。
こうしたなか、アジアからの人材受け入れに関心の高い企業経営者や人事担当者らを対象にした「海外人材導入セミナー」(アセアン人材育成事業協同組合主催)が21日、都内で開かれ、ベトナム、バングラデシュなどの各国大使館の担当者が人材派遣の実情などについて説明した。
ベトナム大使館のグェン・バン・バー参事官(投資促進部長)は、日本とベトナム両国の関係が近年一段と緊密化し、すでに約1500社の日系企業が進出、外国直接投資(FDI)額でも日本がトップになっていることを踏まえ、今後は人材面での交流の拡大を訴えた。ベトナムの人口約9000万の7割は農業人口とされる。同参事官は、ベトナムが一層の工業化を進めるうえで、国外からの技術習得が不可欠として、日本の技能実習制度の活用に期待を示した。