イオン、インドネシア事業始動 ジャカルタ郊外に1号店

2015.6.16 05:00

「イオンモールBSDCITY」の外観=バンテン州タンゲラン

「イオンモールBSDCITY」の外観=バンテン州タンゲラン【拡大】

  • イオン自社ブランド品「トップバリュ」のタオル売り場。「ジャパン・クオリティー」と大きく表示して日本商品の品質をアピールしている=バンテン州タンゲラン

 イオンは5月30日、ショッピングモールのインドネシア1号店「イオンモールBSD CITY」をジャカルタ南西部の郊外、バンテン州タンゲランにオープンした。敷地面積10万平方メートルで、4階建ての施設内に280店舗が出店している。日本からも初進出の18店舗を含む47店舗が出店、モール内にはイオンストアをはじめ、ユニクロ、ベスト電器、トラベルコーナーにはJTBやエイチ・アイ・エスが並ぶなど、まさに日本式モールの登場だ。

 一方、飲食でゆっくりと時間を過ごすインドネシア人の習慣を重視し、カフェやレストラン、フードコートコーナーに広大なスペースを設けた。ここでも日本のラーメン店7店舗を集めたラーメン・ビレッジやすき家など日本色を色濃く出している。年間来客数1200万人を目指す。

 ◆中間層家族に照準

 オープンに際し、同店を訪れたイオンの岡田元也社長は「新しいライフスタイルを築く若い中間層の家族を主なターゲットにしたい」と明言。20年後にはジャカルタ首都圏で50%を超すといわれる中間層を取り込む事業方針を示した。また、インドネシアでの初出店がジャカルタ郊外であることについて「今後、急速に発展していくと確信している地域だ」と強調した。

 現在、ジャカルタは地価高騰により周辺地域への人口流出が始まっている。イオンが出店した地域は10年余り前から地元大手不動産会社が住宅街や工業施設、大学、病院などの開発を進め、人口増が顕著だ。加えて、ジャカルタはすでに高級モールの乱立で飽和状態にある。このため、都心よりも郊外のほうが事業の将来性があるといえそうだ。

 イオンが他のモールとの差別化で力を入れているのが「質の高い商品の提供と、おもてなし精神を持った、日本らしいきめ細やかな接客サービス」(イオン広報部)。イオンストアの各店舗では店員が客と目が合うとにっこりとほほ笑んでお辞儀をする。店員は「お辞儀など接客トレーニングをしっかりと受けた」という。イオンは各テナントにも日本式の接客マニュアルを配って徹底していく方針だ。

 ◆広報は現地式

 日本の高品質商品として売り出すのがイオンの自社ブランド品「トップバリュ」。食品や衣類、生活用品など1200品目を取りそろえている。トップバリュのハンドタオル販売コーナーで商品を手に取って見ていた女性は「日本製品は質が良い。(価格はやや高いが)値段も釣り合っている」と話し、レジへと向かった。

 オープン初日ということもあり、昼前後には大勢の来客でにぎわった。日本食の総菜コーナーでは、串揚げ、弁当、すしなど各売り場のレジ待ちの買い物客で長蛇の列ができた。インドネシアは景気減速が懸念されているものの、中間層の購買意欲は衰えていない。モール内を歩いていた家族連れの主婦は「とてもきれいに整ったモール。これからも来ると思う」と満足そうだ。

 イオンインドネシアの菓子豊文社長は「(インドネシア人が多用する)ソーシャルメディアを活用して情報発信、プロモーションしていく」と言う。販売面は「日本方式」、広報面は「インドネシア方式」で展開していく方針だ。イオンでは今後、ジャカルタ郊外に2号店、さらには3、4号店も計画している。日本の商品と日本式サービスがインドネシアにどれだけ浸透していくか注目される。(在インドネシア・フリーライター 横山裕一)

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