個人投資家の男性は今月のある夜半過ぎ、インスタントメッセンジャー「微信(ウィーチャット)」の投資家仲間が発信するメッセージで目を覚ました。「誰か起きていないか? 株価の急騰で大もうけだ! 誰かトークしよう」。寝ぼけ眼で返信すると、反応があったことでさらに興奮した相手は「紅包(祝儀)」を大盤振る舞いしたという。
現在、中国の個人投資家たちの間では「微信」のサービスを利用したモバイル上での「紅包」の配布が日常化している。株価がストップ高となればお祝いとして、情報をもらった際にはお礼として「紅包」を配り、株取引の達人グループに入れてもらい、教えを請う場合はさらに気前よく「紅包」を振る舞うのだという。
一方、別の個人投資家は株取引が休みに入る午後3時には必ずジョギングに行くと決めている。一日中パソコンの前に座りチャートをにらんでいると頭がくらくらしてくるからだ。「ブルマーケット(上昇相場)で少しぐらい稼げても、これでは頸椎(けいつい)症になってしまう。健康のためにも走った方がいいし、走ることで頭がすっきりしてみえてくることもある」という。「投資家仲間の中には夜間に一緒に走り、翌日の情勢を語り合うことで成果を上げている人もいるし、損失を出したときの気分転換としても効果的だ」とも語った。