政府が所得税改革をいよいよ本格化する。消費税は「社会保障と税の一体改革」、法人税は実効税率を数年で20%台に下げる「成長志向の法人税改革」が進行中だが、所得税の改革はほぼ手つかずであり、再設計は待ったなしだ。
改革の主眼は、成長の担い手となる若い世代に光を当て、経済の成長基盤や安定した税収構造を構築することだ。若い世代の税負担を軽減し、働く意欲を損なわず、安心して結婚や子育てできるように後押しする。一方、年齢を問わず経済力のある人には負担を求める。
こうした世代間の税負担の再構築は、所得控除の仕組みを見直すことで実現する。
昨年の政府税調では、専業主婦らがいる世代の負担を軽くする配偶者控除の見直しに絞って議論。廃止案や、妻の収入にかかわらず夫婦の所得から一定額の控除を認める「夫婦控除」を創設する案を検討した。
だが配偶者控除だけでは不十分で、関連性の強い他の所得控除とのアンバランスが生じる可能性がある。2日の政府税調総会では「ゼロベースで所得控除を見直すべきだ」(大田弘子政策研究大学院大学教授)という委員の意見が相次いだ。