内モンゴル自治区エレンホト市政府はこのほど、中国銀行のエレンホト市支店でモンゴル通貨トゥグルグとの現金両替業務がスタートしたと発表した。
これにより、中国とモンゴルの両国民は今後、身分証明書を提示することで指定機関におけるトゥグルグと人民元の両替が可能になるという。
中国でモンゴル通貨の初の両替機関となった中国銀行エレンホト市支店の趙喜娟副支店長は「銀行の主要チャンネルを通じた合法的な両替業務で、両国民の両替需要に応えると同時に、闇両替による偽通貨や詐欺の防止に努め、金融秩序を守りたい」とコメントした。
これまで、政策制限や国際環境の影響を受け、中国ではモンゴル通貨での貿易決算や現金両替といった分野は手付かずとなっていた。しかし、「一帯一路」(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)構想を進める中、対モンゴルの陸路最大の通関地であり国家重点開発開放試験区でもあるエレンホトの金融機関が上層機関に積極的に掛け合ったことで、今回の業務開始が実現したという。これにより、両通貨による直接的なやり取りが広まり、モンゴルの関連都市で人民元が流通すれば、結果的に人民元の国際化を後押しすることになるとみられる。(中国新聞社)