農林水産省は26日、2016年度予算の概算要求について、15年度当初予算に比べ14.8%増の2兆6497億円とする方針を固めた。民主党政権時に大幅に削減された農業農村整備の関連予算を27.9%増の4588億円と大幅に増額。食文化と景観が魅力的な「食と農の景勝地」を認定し情報発信するなど訪日外国人の対応推進で新たに計6億円を盛り込んだ。
水田を使い、飼料用米などを生産する農業者に支払う「水田活用の直接支払い交付金」は、14.7%増の3177億円に拡充する。
地域ぐるみで酪農家の収益拡大を目指す「畜産クラスター」構築に向けた畜産収益力強化対策を4.7倍の350億円に大幅増額。新たに和牛の繁殖向上のための取り組み支援として20億円を計上した。
また新規事業として、日本の食文化発信などに12億円、和食と食文化の継承推進に2億円を要求する。