クアラルンプールの寺院で祈るムスリムたち。イスラム教を国教とするマレーシアは、ハラル産業の育成に注力している(AP)【拡大】
マレーシアは、イスラム法(シャリーア)にのっとったハラル製品の輸出が順調に増加を続けている。同国のハラル産業開発公社(HDC)によると、今年1~3月のハラル製品輸出額は前年同期比18%増の108億リンギット(約3120億円)だった。食品・飲料品が同59%増の56億7000万リンギットと大きく伸びたのが要因だ。現地紙スターなどが報じた。
1~3月の輸出先を国別にみると中国が11億7000万リンギットで首位。米国が10億リンギット、シンガポールが8億1000万リンギットで続いた。2014年通年の輸出額は380億リンギットで13年の320億リンギットから19%増加しており、HDCは今年も増加を確保できるとみている。
現在、世界のムスリム(イスラム教徒)人口は18億人とされ、30年までに22億人を突破するといわれている。これに伴って食品と非食品を合わせた世界のハラル市場も成長を続け、現在の2兆3000億ドル(約278兆5760億円)から18年には6兆4000億ドルに拡大する見通しだ。