□産経新聞経済本部編集委員・松岡健夫
政府は観光立国に向け、訪日外国人旅行者を年間3000万人に増やすための受け入れ態勢づくりに乗り出す。2020年に訪日客を2000万人に増やす従来目標を「通過点」と位置付け、上積みを目指すことになる。
20年には、「おもてなし」で勝ち取った東京五輪・パラリンピックが開催される。多くの外国人が日本を訪れるのは間違いなく、3000万人に向けた試金石となるが、もう一度日本を訪れたいと思わせるだけのおもてなしができるかに尽きる。そのためにはハード(施設)とソフト(サービス)を兼ね備えなければならない。両立させてこそ、20年五輪が後世代まで継承できる財産(レガシー)となる。
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「1964年の東京五輪は日本の先進国入りをアピールした。2020年は高齢社会を先取りしたユニバーサル社会先進国を見せる絶好の機会となる」
千葉工業大学未来ロボット技術研究センター(fuRo)の石黒周副所長はこう指摘する。高齢化により人間としての機能が衰えるのは仕方なく、それを補うのがロボットというわけだ。センサーが目の役割を果たし、筋肉や関節はモーターやアクチュエーター、頭脳は人工知能(AI)が技術的に置き換わる。
その意味で、20年の東京五輪は高齢化によるストレスをロボットで取り除くショーケースとなる。あらゆる生活空間でロボットが活躍し、高齢者や障害者に加え、言葉や生活習慣が異なる外国人もストレスフリーなサービスを受けられるユニバーサル社会の到来を予想させる舞台としなければならないい。