【論風】ミャンマーの産官学総合戦略 新興国人材育成支援モデルに (1/2ページ)

2015.12.24 05:00

 □学校法人城西大学イノベーションセンター所長・土居征夫

 新興国の人材育成への協力プロジェクトは安倍晋三政権の目玉政策になっている。アジアインフラ投資銀行(AIIB)とか一帯一路構想など中国の金力と物量による新興国支援の取り組みに対し、日本も鉄道、港湾、水道などインフラ輸出に注力して対抗している。しかし日本に求められるのは、ハード面の支援よりも、むしろ新興国の人材育成というソフト面での支援だ。

 ◆タイの成功事例

 安倍首相は第2次内閣発足後、初の訪問国にタイを選び要人との会談前に泰日工業大学(TNI)を訪問した。大学創設に関わった日本留学経験者の友人たちに会うためだ。彼らと安倍さんの人的紐帯(ちゅうたい)は岸信介氏、安倍晋太郎氏と親子3代にわたるもので、これがアジアや新興国の知日人材を大事にする政治家、安倍晋三の原点にある。

 このTNIは日本の戦後の新興国人材育成支援のモデルになっているが、その成功の秘密はどこにあるのか。

 これまでの日本の人材育成支援は、政府開発援助(ODA)の諸原則に縛られ、ハード支援が中心となり、建物や機材の援助をして、形ができればそれで終わりとされた。もちろん日本側の熱意あふれる教師などが参画することは重視されたが、年とともに責任者が代わり、また肝心の相手側の運営人材・管理人材の体制も十分フォローできず、大学や施設はできたが、失敗事業として予算の無駄遣いに終わっているケースが多い。なぜ、タイのTNIが成功したのか?

 ◆日本留学経験者の志

 戦後日本の産業はアジアで、反日の嵐を経験した。その中心には元日本留学生たちがいて、彼らは自己利益優先の日本の経済進出に反発し、日本の経済協力も拒絶した。日本政府は困って戦後のアジア留学生の父といわれた穂積五一氏を担ぎ出し、元留学生たちと膝詰めで話し合ってもらった。そこでわかったのが彼らの本音であった。

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