ソウル漢江に無人島 渡り鳥飛来、市は保全に注力

2016.3.22 05:00

 ソウル中心部を流れる漢江に浮かぶ島「パムソム」。かつては人が暮らしていたが、対岸の汝矣島開発に伴う土砂採取などのため1960年代に爆破されてからは無人島に。今では自然豊かな渡り鳥の飛来地となり、ソウル市が保全に取り組んでいる。

 ソウルの学生街に近い川辺から島の小さな船着き場まで小型ボートで約10分。背の高い木々に無数の鳥が止まっていた。「(水鳥の)カワウです」。ソウル市の担当者が指さした。川面にも鳥の群れが飛び交う。

 古くは罪人の流刑地で、朝鮮時代以降は農業や漁業、ヤギの放牧などが営まれた。今は人が住んだ名残もなく、草木がうっそうと生い茂る。島の真上を横切る西江大橋の巨大な橋脚を除けば、道路などの人工物はない。

 朴正煕(パク・チョンヒ)政権下の68年、土砂採取と漢江の水流調整のため島が爆破されることになり、数百人の住民全員が島を去った。「高度成長を遂げた『開発独裁』のさなか、反対運動などあり得なかったのでは」と担当者。島には毎秋、元住民らが集まり「帰郷祭」が開かれる。

 爆破後の島の面積は6万平方メートル弱だったが、上流からの土砂の堆積などで現在は約27万平方メートルに。確認される鳥類は増え続け、2007年の約30種から12年には50種になった。国の天然記念物のアオバズクやオジロワシも観察される。12年には国際的に重要な湿地の保全を目指すラムサール条約に登録された。

 市は1999年に島を保全地域に指定し、立ち入りを制限。パムソムはソウル市民にあまり知られていないが、担当者は「都心の島という特殊性を生かし、都会の青少年のための自然観察プログラムを充実させるなど、活用策を探っている」と意気込んでいる。(ソウル 共同)

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