企業が自治体に寄付すると減税となる「企業版ふるさと納税」や、地域活性化を後押しする「地方創生推進交付金」に関する規定を盛り込んだ改正地域再生法が、14日の衆院本会議で成立した。企業版ふるさと納税は、企業が社会貢献の一環として、応援したい地方自治体の地域活性化事業に寄付すると寄付額の約6割が税金から引かれる仕組み。対象事業の第1弾が夏ごろに決まる見通しだ。企業が多い東京都などに偏る税収を地方に移すことで地方創生を後押しするのが狙い。国は、自治体への企業寄付の総額が現状の年間約200億円から2倍の約400億円に増えると見込む。
企業が本社所在地以外の自治体に寄付すると、寄付の3割に当たる額が地方税の法人住民税と法人事業税、国税の法人税から差し引かれ、これまで認められていた分と合わせて約6割が軽減される。
納めている税金の額によって差し引ける上限が定められている。
寄付の対象は、効果が高いと国が認定した事業。近く自治体の担当者に制度を説明した後、募集を始め、3カ月以内に最初の認定を出す方針だ。税収が多い東京圏(東京、埼玉、千葉、神奈川の4都県)の一部自治体は寄付を受けられない。
自治体は寄付してくれそうな企業に働き掛けができる。例えば長崎県は、世界遺産登録を目指す文化財の保護などで寄付を募る考えだ。文化財に関心が高い企業や教育関連業界に狙いを定める。
総額1000億円の推進交付金は今年夏をめどに配る予定で、自治体の人口減少対策の5カ年計画「地方版総合戦略」の実行を支援する。他の自治体のモデルとなるような優れた地方版戦略の事業を盛り込んだ「地域再生計画」を国に提出すれば、配分を受けられる。
地方に移住する高齢者の生活拠点となる「生涯活躍のまち」構想の制度の枠組みも明記。介護サービスを提供する事業者の手続きを簡略化する特例措置などを実施する。