FTI JAPAN、現地法人設立し水産業を高度化

 ■インドネシア政府と開発後押し

 インドネシアを中心に天然マグロの輸入・販売を手掛けるFTI JAPAN(東京都港区)は、同国の水産庁などと進めてきた「海洋資源開発プロジェクト」について11月に現地法人を設立。12月から水産業の高度産業化に取り組む。

 昨年発足したジョコ・ウィドド政権は海洋資源開発を優先政策に掲げる。その実現に不可欠な水産技術、事業化ノウハウを供与することで水産業の高度産業化や魚の高鮮度化、水産食品の高付加価値化を図り、水産業の持続的発展を後押しする。

 事業エリアは開発の遅れる東インドネシアで、南北を良好な魚場(セラム海、バンダ海)に囲まれるマルク州西セラム県。水産業の高度産業化のビジネスモデルを確立し、雇用創生、輸出振興、地方活性化を目指す。

 鮮度管理技術を技術移転により浸透させ、より高鮮度化した水産物を日本へ輸出する。漁獲から加工、輸出、販売を一貫して行うサプライチェーンを構築し、途上国生産者が買いたたかれる構造を是正し、フェアトレードを実現する。