国慶節の旅行市場　受け入れ５．８９億人

　中国中央人民ラジオ局第１放送「中国の声」の報道番組「央広新聞」によると、中国観光研究院はこのほど、国慶節（建国記念日、１０月１日）の長期休暇における旅行市場で、受け入れ人数が前年同期比１２％増となる延べ約５億８９００万人になるとする予測を発表した。観光収入は１３．５％増の４７８１億８０００万元（約７兆２１５７億円）に達する見通しだという。

　同研究院は中国国家観光局直属の研究機関で、データセンターも兼ねており全国６０都市をサンプルとした「中国大陸居住者の旅行意識調査」を実施。今年第４四半期（１０～１２月期）に旅行に出かけたいと答えた人は７９．２％に上り、このうち５５．５％が国慶節期間中の旅行を望んでいることが分かった。旅行商品のレベル向上と価格面でのキャンペーンの影響もあり、今年の国慶節の旅行市場は安定した成長が見込めるという。旅先では国内の省外旅行を選んだ人が最も多く、海外、香港・マカオ・台湾がこれに続いた。

　オンライン旅行会社（ＯＴＡ）大手、携程旅行網（シートリップ）は、浙江省杭州や上海に代表される長江デルタ地域の観光客数が過去最高になるとみており、混雑予想からピーク時期をはずすよう推奨している。

　このほか、同業大手、途牛旅游網による年齢別ユーザーデータでは、国慶節旅行に出かける割合は２１～４０歳が６１％。両親に旅行をプレゼントした人が多かったため、４１～６０歳も２０％に達し、成長中の中高年旅行市場をさらに活気づかせている。（中国広播網＝中国新聞社）