生鮮食品スーパーの実店舗とインターネット販売を展開する盒馬(ごうま)鮮生は先月下旬に開催された2016年中国国際食品博覧会で、バーチャルリアリティー(VR)実験スーパーをオープンすると発表した。消費者はVRゴーグルをかければ、いつでもどこでも仮想空間の中で店内を見て回ることができる。
VRスーパーでは、野菜、果物、水産物といった各種売り場を自由に行き来し、異なる角度から(実物が目の前にあるように見える)3D映像を見た上で商品を選び、支払いまで済ませる。買い物が終われば、盒馬鮮生の配達スタッフに自宅まで届けてもらえる。
盒馬鮮生は「生鮮食品のネット販売の問題点は消費者が実物を見られないこと。VRスーパーであれば実店舗に最大限近づけた形で買い物が可能になる」とした上で「今後、上海の各商業エリアにVRスーパーを開設していく」との考えを示した。
VRスーパー実現のため盒馬鮮生は、店内を1日2回撮影して、3DモデリングとVRパノラマ制作を実施、画面の解像度は最高で7Kだ。VR空間に並ぶ商品は1万点を超え、豊富なVR商品ギャラリーを形成すると同時に、(3Dトラッキングシステムの)「Lighthouse」方式による屋内測位技術を採用し、消費者が異なる角度から自由に商品を見て選べるようになっている。(中国新聞社)