【米大統領選】東京市場が乱高下 トランプ政権誕生を警戒で円急伸 日経平均は下げ幅一時500円超

 9日の東京市場では、円相場や株式相場が荒い値動きとなっている。円相場は朝方に一時1ドル=105円台半ばまで円安ドル高に振れていたが、米大統領選の開票状況で共和党候補のトランプ氏が激戦州のフロリダ州やオハイオ州で優勢と報じられると、一転して一時1ドル=102円近辺まで急速な円高ドル安が進行。日経平均株価も朝方に250円超上昇したが、その後は下落に転じ、下げ幅は一時500円超に達して1万7千円台を割り込んだ。

 平均株価の午前終値は、前日終値比382円48銭安の1万6788円90銭。

 8日の米ダウ工業株30種平均が続伸し、9日の平均株価も上昇して始まるなど、市場では開票が始まる直前までは「民主党候補のクリントン氏勝利」を織り込む流れとなっていた。

 だが、選挙戦の勝敗を左右するとされる激戦州のフロリダ州やオハイオ州で一部メディアがトランプ氏の優勢を伝えたことで、トランプ氏が勝利して混乱が生じる「トランプリスク」への警戒が強まっている。