連合は5日、平成29年春闘の最終集計結果を発表した。基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)と定期昇給を合わせた平均賃上げ率は1・98%(前年は2・00%)となった。自動車など大手企業の組合側要求が前年を下回り、伸び率は2年連続で縮小した。
5416組合の回答を集計した。組合員数が300人以上の大手の平均賃上げ率は1・99%で、前年を0・04ポイント下回った。一方、300人未満の中小企業は1・87%で、前年を0・06ポイント上回った。連合は「企業規模間の格差是正に努め、底上げを確実に進めることができた」と評価した。
平均賃上げ額は5712円(前年は5779円)だった。ベースアップは集計可能な2308組合の平均で月額1395円(前年は1324円)となり、前年を上回った。
連合によると今春闘では賃金以外に、所定労働時間の短縮に向けた取り組みが1千件を超えており、働き方改革に向けた動きが拡大しているという。