民進党は1日午後、東京都内のホテルで開いた臨時党大会で代表選を行い、前原誠司元外相(55)を新代表に選出した。枝野幸男元官房長官(53)との一騎打ちを制した。任期は平成31年9月まで。党勢低迷により離党者が相次ぎ党存亡の危機を迎えるなか、挙党態勢の構築や共産党との共闘路線の見直しなどが課題となる。
国会議員と国政選挙の公認内定者、地方議員、党員・サポーターによる投票の結果、前原氏が502ポイント、枝野氏が332ポイントを獲得。前原氏が党内の議員グループの幅広い支持を集め、地方票でも枝野氏を上回った。
前原氏は党役員人事の検討に着手し、新執行部を発足させる。枝野氏を支持した勢力や複数いる離党予備軍を含め、挙党態勢の構築は急務だ。25日を軸に召集される臨時国会での論戦で安倍晋三政権を追及し、10月22日投開票の衆院青森4区、新潟5区、愛媛3区の補欠選挙で勝利を収め反転攻勢のきっかけとしたい考えだ。
次期衆院選に向けての態勢作りも課題となる。前原氏は、東京都の小池百合子知事を支持する勢力が年内にも結党を目指す国政政党について「連携をとりながら、われわれの力を最大化していく」と述べ、連携に前向きな考えを表明した。一方で、共産党と共闘については見直しを示唆している。
代表選は蓮舫前代表の辞任に伴い実施された。前原氏は衆院当選8回。旧民主党政権では国土交通相や外相を歴任した。