河野太郎外相は1日午前の記者会見で、政府開発援助(ODA)の増額を盛り込んだ平成30年度予算の概算要求について「財務省と折衝でもめたら、ODAを減らしてでも『足腰予算』を重視する」と述べ、持論であるODA半減への思いをにじませた。
河野氏は外相就任前、自身のブログで「外務省の能力ではODA予算をこなしきれない」などと主張し、ODAの半減を訴えていた。
しかし、就任後に編制した概算要求では、ODAの総額が29年度当初予算比で554億円増加。従来の主張と真逆の内容になっていた。
河野氏は1日の会見で、ODAが増えたことについて「概算要求を財務省に提出するのは8月末で、私が就任したのは8月3日。8月の大半は海外だった」と述べた上で「概算要求の政策経費に関しては岸田文雄前外相が積み上げてきたものをそのまま尊重した」と説明した。