中小、大企業との格差是正に暗雲

28年春闘

 中小企業にとって平成28年春闘では、過去2年の春闘で広がった賃上げ水準の是正が課題だ。中小企業は働き手の約7割を占めるものの人材確保に悩んでおり、人手不足対策からも賃上げ期待がある。ただ、大手企業の厳しい回答を受けて、こうした機運がしぼみかねない。

 金属加工を行うマテリアル(東京都大田区)の細貝淳一社長は「過去2年と同様、ベアを実施する」と表名する。同社はコスト低減分の一部を人件費に充てることで社員のモチベーション維持を図る。かばん製造の協和(東京都千代田区)も、11年連続のベアに踏み切る。

 一方、「国内の自動車販売が思ったほど伸びていない」(都内の自動車用機器の部品メーカー)、「取引先の値下げ圧力が依然として強い」(都内の素材メーカー)などの理由で、ベアを見送る中小企業も少なくない。