【開発物語】高感度で繊細 心地よい装着感 ソニー、新型ヘッドホン「XBA」シリーズ (7/7ページ)

2012.4.23 05:00

  • 心地よい装着感を出すため、ドライバーユニットの配置やボディーの形状に工夫を施した

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 ≪FROM WRITER≫

 ソニーの「XBA」シリーズは発売前から注目していた。もともとヘッドホンが好きで、3万円以上するものを含めて数本所有し、家族から冷たい視線を送られていた。

 タイ洪水被害の影響で発売が遅れたのには気をもんだが、発売日直後に視聴に出かけ、その出来栄えをチェックした。財政状況が厳しいことから、いまだ購入には至っていないが、家族の隙をみてぜひ買いたいと思っている。

 今回の取材では「XBA」シリーズの開発秘話を聞くことができ、技術陣のヘッドホン開発にかける情熱や、たゆまぬ努力に感服させられた。巨額の赤字に陥ったソニーは収益改善のために大規模リストラに踏み切る方針だが、そんな試練の中でも、独創性という「ソニーのDNA」を受け継ぐ匠たちが情熱を持ち続けられたなら、復活は可能だろう。多くの「世界初」を打ち出してきたヘッドホンから、ぜひ反撃ののろしをあげてほしいと思う。(橋本亮)

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 ≪KEY WORD≫

 ■新型ヘッドホン「XBA」シリーズ

 ソニーが独自開発したBA型ドライバーユニットを搭載したヘッドホンの新シリーズ。昨年12月の発売。小型で繊細な音や密封性の高さが特徴。BA型ドライバーユニットを1~4個搭載し、広い帯域に対応した「リスニングタイプ」や、高い防水機能を持つ「スポーツタイプ」、ノイズキャンセリング機能を搭載した「ノイズキャンセリングタイプ」など計11種のラインアップをそろえた。BAドライバーユニットを自社生産し、1個搭載タイプの場合は他社製品より2分の1~3分の1程度安い。希望小売価格は7455~4万3050円。