ピークで5兆4千億円を超える売上高を誇ったNEC。だが、記憶用半導体「DRAM」、システムLSI(大規模集積回路)、パソコンなどを次々と本体から切り出した結果、現在は3兆円あまりにまで減少。ライバルの富士通を下回るようになって久しく、現在では約1兆4千億円も引き離されている。
DRAMを切り出し、日立製作所と設立したエルピーダメモリが経営破綻(はたん)するなど、不採算事業を本体から切り離したNECの経営判断は正しかったともいえる。問題は、グループに残した事業で稼ぐことができず、成長戦略を描けないことにある。
収益力の低下は、24年4~6月期決算でも如実に表れた。携帯電話端末やパソコンなどの「パーソナルソリューション事業」の営業損益が30億円の赤字(前年同期は43億円の黒字)に転落したのだ。
元凶は、携帯電話事業の不振だ。前期はスマートフォン(高機能携帯電話)開発に出遅れ、販売目標を2回も下方修正したが、4~6月期もその流れを引きずり、携帯電話事業だけで40億円もの営業赤字を余儀なくされた。
株価も100円割れ
NECは3年に折り畳み型の携帯電話を初めて発売するなど、かつては27%以上の国内シェアを持つトップ企業だった。だが、昨年のシェアはわずか9%弱と見る影もない。