NECの遠藤信博社長【拡大】
NEC社長・遠藤信博さん(59)
--昨年を振り返って
「欧州債務危機の影響もあり脱出できる傾向がみえなかった。日本市場を含め一本やりの成長は難しく、断腸の思いで構造改革を行った。NECがある程度の規模で事業を遂行する方向感を作り上げる必要があった。人的削減という構造改革は終了したが、売り上げを上げる努力と事務業務の外部委託などの効率化は継続的に行う」
--今期の業績、今年の市場をどう見通すか
「中間決算で上方修正したが、下期はまだ市場が安定せず、予算のやりくりをする必要がある。欧州はすぐに好転しない一方、日本の政権交代への期待はそれなりにある。国が中長期の成長戦略を基に税金、社会保障、人口問題などへの方向感を作ってもらいたい。基軸になるのは、人口をあるレベルに保ちながら成長戦略を描くこと。その戦略でどこに核を置いて産業を育てるかが問題だ。かつて日本が世界に価値観を示した『製造』の評価が他国からみてすでに劣っている。次のコアを考えない限り、日本が価値のない国として認められてしまう」