2000人から聞き取り
迎え撃つダイハツの基本戦略は徹底した現地化。その象徴的な存在が、「インドネシア発、インドネシアのための車」と銘打つアイラだ。
アイラは、軽乗用車「ミライース」の低燃費・低コスト化技術を応用しながら、開発は現地の合弁会社が主導した。
大小1万8000の島からなる国土を区切ってユーザー約2000人に聞き取りを行い、装備や耐久性などのニーズを設計当初から反映させた。排気量は、インドネシア政府が検討している低価格エコカーへの優遇政策に適合するよう1000ccに抑えた。
アイラを生産する新工場には来年、テストコースやデザインセンターも完成する予定。現地ニーズに根差した開発の取り組みを、さらに先へ進めることで競合を引き離すシナリオだ。
「現地ニーズに基づき、走りとデザインに磨きをかけた低コストだけではない車づくり」(金子達也取締役専務執行役員)を深掘りするというダイハツの戦略が、開花期を迎えるインドネシアのマイカー市場の大競争で、どこまで競争力を発揮できるのか。
東南アジアの最大市場を制することができれば、新興国戦略の次の展開や国内依存からの脱却の道筋も見えてくる。(山沢義徳)