激戦エコカー市場、早期投入が不可欠
ただ、日産が「日本で2番目に大きなメーカーとしてやっていく」(カルロス・ゴーン社長)ことを実現させる最大の鍵は、HVといえそうだ。
同社はこれまで、次世代エコカーは電気自動車(EV)と位置づけていたが、昨年12月には「(特定分野に特化しない)ゼネラリスト」(ゴーン社長)として、HVも拡充する方針を固めた。HVで快走するトヨタをよそに、日産のHVは2モデルにとどまっていた。それを2016年までに一気に15モデルを投入する計画を打ち出した。EV重視のあまり、HVで出遅れたことの反省ともみられる。
そのEVでは、4月から「リーフ」全3モデルを一律28万円値下げする。EVのインフラといえる急速充電器では、経済産業省が早ければ14年度までに全国のガソリンスタンド数に匹敵する約3万6000基を導入する計画など追い風も吹く。片桐副社長も「本気で拡販する」と意気込むが、HV並みに普及するには車種が少なく、時間がかかるとの見方は多い。