【底流】リコールに消極姿勢だった三菱自 後手後手の対応になったワケ (2/5ページ)

2013.2.3 07:00

国土交通省による立ち入り検査が実施された三菱自動車本社(古川有希撮影)

国土交通省による立ち入り検査が実施された三菱自動車本社(古川有希撮影)【拡大】

 今回のリコールの発端は17年にまでさかのぼる。三菱自は、軽自動車のエンジンオイル漏れの不具合情報を把握しながら重視せず、22年11月まで長期間にわたってリコールを届け出なかった。国交省は不具合を独自に検証し、2度にわたりリコールを届けるように指導。「オイルの漏れ方を過小に評価した」(国交省)など、三菱自の不適切な対応に、同省は疑念を深めていった。

 その後も、内部通報をきっかけに昨年1月と3月にリコールを届けた。12月19日に届け出た4回目のリコールのすべてを合わせると、対象車は定番の商用車「ミニキャブ」など10車種、約176万台に上り、同一の不具合を理由とする届け出台数で「過去最多」の不名誉な記録もつくった。

 国交省は立ち入り検査で入手した資料をもとに、不具合を隠すなどの法令違反がなかったか確認する作業を進め、3月末までに報告書をまとめる予定だ。

 消極姿勢のなぞ

 なぜ、三菱自はリコールの届け出に消極的な姿勢を取っていたのか。

「原因究明を行い、きちんとした形で報告する」形式にこだわった

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