【底流】リコールに消極姿勢だった三菱自 後手後手の対応になったワケ (3/5ページ)

2013.2.3 07:00

国土交通省による立ち入り検査が実施された三菱自動車本社(古川有希撮影)

国土交通省による立ち入り検査が実施された三菱自動車本社(古川有希撮影)【拡大】

 三菱自が過去のリコール隠しで経営危機に陥った際、三菱グループが約4千億円を出資するなど総力を挙げてバックアップ。三菱商事から益子修氏が社長に就任するなどして、社内の抜本的改革に乗り出した。

 16年6月、社内を横断する品質統括や企業の社会的責任(CSR)の専門部署を設置。「お客さま第一に生まれ変わり、他社をリードして品質問題に力を入れている」(同社幹部)との自負もあった。それだけに、「やみくもにリコールを届け出るのではなく原因究明を行い、きちんとした形で報告する」(同)形式にこだわった。

 しびれを切らした国交省からリコール届け出を促されたが、社内の専門部署が下した「リコール不要」との判断もあり、結果的に後手後手の対応になってしまったという。

 こうした事情について、三菱自側は「意図的な虚偽報告ではなく、リコールの届け出が遅れた」と釈明する。ただ、業界では「リコールに踏み切れば、ブランドイメージが傷つきかねないと判断したのでは」(大手自動車関係者)と勘ぐる見方もある。

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