京セラのファインセラミック応用品事業の税引き前利益【拡大】
需要が拡大する国内に集中する施策も奏功し、太陽電池などファインセラミック応用品事業の12年4~12月期の税引き前利益は、前年同期比37%増の99億円と増益を確保した。
太陽電池の技術力向上狙う
京セラはメガソーラーを手掛けることで太陽電池の供給拡大を期待できる。ただし「発電事業自体が収益にどれだけ貢献できるかは未知数」(証券アナリスト)。というのも、拡大するビジネスチャンスを求め、通信大手のソフトバンクなど異業種からの参入が相次ぎ、競争が激化しているからだ。
それでも京セラが発電事業で見据えるのは、単に太陽電池を供給することだけではない。
例えばスマホ市場で京セラのシェアは低いが、スマホに搭載する電子部品で高いシェアを持つ。技術の裾野が広いスマホを手掛けることで、搭載する電子部品の技術力を高め、他社への販売増につなげているのだ。