パナソニック「事業部制」復活の裏側 改革断行の覚悟…それとも社内政治? (3/5ページ)

2013.2.25 09:00

プラズマパネルへの過剰投資などが原因で、経営危機に陥っているパナソニック本社(大阪府門真市、本社ヘリから)

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  • 松下電器(現パナソニック)創業者の松下幸之助氏。昭和8年に「事業部制」を導入し、業績を飛躍的に向上させた

 このため、平成13年に当時の中村社長が事業部制を廃止し、企画・開発▽生産▽営業などの業務内容ごとに組織を再編した、という経緯がある。

 現在の組織体制は、事業や製品ごとに約90の「ビジネスユニット(BU)」に分かれ、企画・開発を行っている。ただ、大半のBUは生産や営業が別部門になっているため、生産や営業の現場からの意見が商品開発に反映されにくい。

 例えば、プラズマテレビ事業の場合、「高精細な画面など技術面に走り、消費者が求めたデザイン性などが開発部門に伝わらなかった」(同社幹部)。つまり消費者のニーズと製品開発態勢が乖離(かいり)していたわけで、事業部制の復活はこの状況を是正するのが狙いだ。具体的には、4月1日付でBUを約90から50程度に減らし、「事業部制」に名称変更し、機能を一元管理するという。

 時代の流れ? 過去の否定?

 未来永劫(えいごう)にわたって「強い組織」というのは存在しない。収益の拡大に威力を発揮していても、時代が変われば、その組織体制では通用しなくなり、経営者は柔軟な対応が求められる。

「冷静にみると、論理的な今のパナソニックを救う方策である」

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