太陽光発電と併せて「省エネ武装」
市場が成熟期を迎えた携帯電話業界は東日本大震災後の電力不足を契機に、販売店の省エネ化が重要課題になってきた。業界最大手のNTTドコモは今、全国約2400店の代理店「ドコモショップ」の店内照明の発光ダイオード(LED)化と太陽光パネルの設置による“省エネ武装”に取り組んでいる。
ドコモが店舗の省エネ対策に取り組み始めたのは震災後の2011年度から。社会環境推進部の浅見佐亨環境担当課長が「震災後、地域によって電力が足りなくなったのがきっかけ」と話すように、電力不足という店舗経営にとって切実な問題が全国規模の省エネ対策の引き金になった。
電球寿命は4万時間
全国規模で進めているのが店内照明のLED化だ。LED電球の寿命は蛍光灯の4倍の4万時間といわれており、ランニングコストを低減できるほか、消費電力も白熱電球の10分の1、蛍光灯の2分の1で電気代も大幅に節約できる。二酸化炭素(CO2)排出量が少なく、水銀も使わないなど環境保全上も導入メリットは大きい。