世界の巨大メーカーがしのぎを削るリチウムイオン電池開発競争。巨額の設備投資なしには乗り出せないとのイメージがある。だが、雨堤は「そうでもない」という。「いかにコストダウンを図るか。それそのものが技術開発。であるなら、中小・ベンチャーの果たす役割がないはずはない」
1980年代。栄華を極めたニッポンの半導体の強みは、設計・開発から製造、最終製品への応用までを社内で完結する垂直統合型の仕組みといわれた。そこに敢然と挑戦したのが、設計と製造を分離する「ファウンドリ=ファブレス・モデル)」、つまり水平分業のアイデアだった。米国発のそのアイデアは今、日の丸半導体を存亡の危機にまで追いやっている。
「僕らが目指すのは、世界初のファブレス電池メーカー」。雨堤の夢は、未来に向いている。
むろん、道のりは平坦(へいたん)ではない。