ソーシャルビジネス・ドリームパートナーズの投資1号案件となったカンボジアの「ドリーム・ガールズ・プロジェクト」で作品を披露する女性=2013年3月、プノンペン(木村文撮影)【拡大】
このため、ドリームパートナーズでは、理事会のほかに投資委員会を設け、金融や投資の熟練者が投資対象事業選定の審査に加わっている。
投資第1号案件であるドリーム・ガールズ・プロジェクトは、アジアでデザインなどの才能がある女性の支援事業を展開する「ブルーミング・ライフ」で代表を務める温井和佳奈さんらが、11年に立ち上げた。経済成長を遂げるカンボジアだが、人材育成のスピードが追い付かず、特に女性たちが選べる職域は狭い。温井さんたちは、女性が身に付ける職業技能としてグラフィックデザインに目をつけ、女性を対象にしたデザインコンテストを開催している。コンテストは今年で3回を数え、参加者は延べ700人以上にのぼる。入賞作品は、手帳、ポーチ、壁時計などに商品化して販売しており、14年にはプノンペン市内にオリジナルグッズを販売するショップを開設する予定という。
ワタミがドリームパートナーズを通じて育成を図るソーシャルビジネスがカンボジアをはじめアジアに広がっていくことに多くの人々から期待が寄せられている。(在カンボジア・ジャーナリスト 木村文)