再上場に温度差
サーベラスは18年1月に約1千億円を出資し、西武HDの経営再建に協力してきた。ここにきて敵対的TOBに至った背景には、株式再上場をめぐる温度差がある。
西武HDは「非上場の期間が長引けば株主に迷惑がかかる」(同社幹部)として、できるだけ早期の再上場を目指している。
だが、サーベラスは西武HDに経営改善の余地があり、「2~3年かけてガバナンス(企業統治)を良くしたい」(担当弁護士)意向だ。投資会社としては、投資資金以上の収益を上げなければならず、サーベラスが西武HDに出資した際の1株919円を上回る株価が条件となる。サーベラス側は再上場時の想定株価を2千~2500円とみているとされ、経営改革で西武HDの企業価値を高めたいと考えているようだ。
両者の意思疎通がうまくいっていないことも対立を深めた。サーベラスは昨年10月、西武HDに対し、西武秩父線など5路線を「不要路線」とし、プロ野球球団の売却を選択肢とするよう記した文書を送付した。