ゴルフ会員権の価格が急上昇している。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」による株高に背中を押される格好で、富裕層の個人が資産として購入を急いでいるとみられ、相対的に価格が高い首都圏の名門ゴルフ場での上昇が目立つ。会員権相場は数カ月遅れで株価に連動するとされ、先高感に誘引される形で今後も上昇が続きそうだ。
「早くしないと手が届かなくなってしまう」。東京都内に住む自営業者(65)は、ビジターで訪れたことのある名門ゴルフ場の会員権購入を検討中だが、最近の急上昇で戸惑い気味だ。
会員権の相場は、関東地方の価格が全国の先行指標となる。名門を中心とする関東ゴルフ会員権取引業協同組合によると、関東地区の主要ゴルフクラブの平均は9日現在、4月末と比べて10万5000円高い273万4000円。過去最安値とされる190万円に落ち込んだ政権交代前の2012年11月と比べると、4割以上も上昇した。