70年前のミシンを使いながら、構造を手と目で覚え込むアイシン精機の新人研修=同社提供【拡大】
図面は必ず手描きで、鉛筆と消しゴムを使って仕上げる。最近、機械を専攻していても製図の経験がない学生が増えているといい、「正確な機械は図面が命」の基本を徹底させる。
平成22年から始まった同研修。コンピューター化の進んだ時代、手作業中心で、油にまみれる仕事は敬遠されがちではと思われるが、新入社員は「またやりたい」「一番印象に残った」と評判は上々だ。自らも現場技術者として過ごしてきた安藤さんは「製品に付加価値を付けるには、手を汚さない限りできない」と強調する。
かつてトヨタ自動車の創業者、豊田喜一郎は「技術者は1日3回手を洗え」との格言を残した。技術者自らが現場に出て、油にまみれて作業しなければ、ものづくりはできないとの戒めだ。ハイテク化が進む現代でも「基本」は変わらないといえそうだ。(内山智彦)
◇会社データ◇
本社=愛知県刈谷市朝日町2-1
創業=昭和18年3月
事業内容=自動車部品、生活設備機器などの製造・販売
売上高=約2兆5300億円(平成25年3月期連結)
従業員=グループ約8万3000人(同)