複数の保険会社の商品を比較しながら、来店客に提案・販売することで急成長を遂げてきた乗り合い型保険ショップが転換期を迎えようとしている。
今月17日に開かれた金融庁の金融審議会(首相の諮問機関)の作業部会で、保険ショップに対する規制強化策が示されたためだ。公平・中立をうたいながら、保険ショップにとって有利な販売手数料が高い商品を優先して販売していると疑う声も出ているからだ。右肩上がりで拡大してきた保険ショップの戦略に、規制強化が大きな影響を与える可能性がでてきた。
顧客のニーズに応え
「自分から気軽に保険の相談ができるのは良い」。東京都内の繁華街にある乗り合い型保険ショップを訪れた30代の主婦はこう話す。
近年、乗り合い型保険ショップは急拡大してきた。「ほけんの窓口グループ」「保険見直し本舗」「保険クリニック」「みつばち保険ファーム」の大手4社の店舗数合計は5月末時点で約900店。3年前の約400店から2倍以上に急増した。