乗り合い型保険ショップ大手4社の店舗数【拡大】
コンサルティング力で差別化
今後、規制が強化されれば、保険ショップは公平や中立を強調するパンフレットや看板、ホームページ上での表記は使えなくなる。
街中で気軽に相談ができることや、“公平・中立的な立場”を強調することで保険ショップは伸びてきた。公平・中立をうたえないとなれば、今後もこれまで同様に顧客の受け皿となるかは未知数だ。
「新規出店の一方で、ここ1~2年は閉店する店舗も出てきた」(荒川氏)というように急成長とともに、競争拡大で不採算店舗も出てきている。
業界第3位の「保険クリニック」を展開するアイリックコーポレーションの勝本竜二社長は「規制強化と競争激化で、保険ショップの業態は転換期を迎える」と予測する。そのため「社員教育に加え、保険を比較できるシステムを活用したコンサルティング力で差別化を図る」と出店数よりも質を重視した経営への転換を目指す。
変化する顧客ニーズに合致して急成長してきた保険ショップだが、これまでは金融庁による監督の対象外だった。規制強化で監督対象となり、さらに出店数の増加で競争が激化するなど試練の時を迎えることが必至となっている。(永田岳彦)