電機大手の先陣を切り、ソニーの定時株主総会が20日午前、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で始まった。映画・音楽事業の切り離しと一部株式の米国上場を要求している主要株主の米投資ファンド、サード・ポイントが株の買い増しを明らかにし、経営陣に圧力をかけるなど、にわかに注目度が高まっている。
本業の電機事業の再生に向けた取り組みに対する株主の関心も高い。ソニーの平成25年3月期の連結決算は、最終損益が430億円の黒字(前期は4566億円の赤字)と、5期ぶりに黒字に転じた。ただ、営業損益の中身をみると、映画・音楽事業は850億円の黒字、金融事業は1458億円の黒字だったのに対し、テレビやパソコンなどの電機事業は1344億円の赤字だった。
《午前10時ちょうどに、議長を務める平井一夫社長が登壇し、晴れやかな表情で口を開いた》
平井社長 「本日は株主のみなさまと直接お話できる貴重な機会ですので、コミュニケーションを取り、よりよい総会にしたいと思います」
《加藤優最高財務責任者(CFO)が業績を説明したのに続き、平井社長が今後の経営施策について語り始めた》